久しぶりのイベントはルドロウの原点にかえったお話でした
ルドロウキャッスルとは
ルドロウキャッスルは演劇とダンスがメインのカフェイベントです。説明が難しい…。ひとことで説明できないもどかしさがあります。
以前このブログでは「中世ヨーロッパ・宝塚風カフェイベント」と表現しましたが、異論反論もありそうです。宝塚ファンからすれば全然違うと言われてしまうかもしれません。
公式では「コンセプトカフェイベント」という説明がありますが、一言でいえばそうなのですが、具体的な内容が伝わらないのが難しいところです。
今回のルドロウキャッスルは
ショートストーリーを3本詰め込んだオムニバス形式
今回は「愛」をテーマに3つのお話がありました。
細かくみるとそれぞれ、叶わぬ愛、歪んだ愛、結ばれた愛、をテーマにしているようです。
叶わぬ愛
あらすじ
中流階級の娘ミレーユは婚約者の死をきっかけに高級娼館で働くことになってしまうが、そこの顧客である資産家との結婚が決まる。そんな時にもう一人の顧客である子爵ダミアンが娼館を訪れミレーユを口説くが、彼女が結婚をすることにショックを受ける。実はダミアンはミレーユが娼館で働く前から彼女に恋い焦がれていたのだった。ダミアンはその思いのたけをミレーユにぶつけるが、彼女もまたそんなダミアンの想いに気づいており彼を愛していたが、身分違いの恋にミレーユは自ら身を引いたのであった。そんな悲しい愛の別れの物語。
感想
ミレーユ、ダミアン共に過去のルドロウ作品に登場しているのだろうけれど、ファン歴の浅い私には分からず…。しかし、今後関連するお話が上演されることもあるかもしれない。
こういった身分違いの恋は、昔ならよくあったのだろうが、どうしようもないことだけに人々の同情・共感を呼ぶのだろうなあ。
歪んだ愛
あらすじ
エッフェンベルク伯爵家長女シャルロッテは幼くして母を亡くし、それを哀れんだ腹違いの兄マクシミリアンに大切にされたためか、彼に対して許されない恋心を抱いてしまい苦しむ。そんな時にマクシミリアンに結婚の話が持ちあがり、シャルロッテの心はいよいよ苦しみのあまり狂いだしてしまう。そしてついには兄の恋人リーネを傷つけてしまい、みかねたマクシミリアンはシャルロッテを屋敷の奥に閉じ込めてしまう。しかしシャルロッテの錯乱はますます深まり、マクシミリアンに対する異常な執着は彼に口づけを求める。だがそれを拒んだマクシミリアンに対してシャルロッテは絶望し、やがて全ての人に対し激しい嫌悪感と敵意をむき出しにする。そんな中、彼女が唯一心を許せる相手、謎の少年ノアの導きによって彼女は屋敷を脱出する。
感想
いわゆるヤンデレのお話です。許されぬ愛から倒錯していく様子が演じられました。結末が非常に気になりますね。
とはいえ、このお話の続きが2014年12月にザ・カドゥケウス・オブ・ヘルメス イントロダクションにて上演されています。ここではさらなる悲劇がシャルロッテとその周囲を襲う。しかしまだ完結していないのでこれからに期待です。
マクシミリアンのかつての恋人リーネの死の怨恨が生むさらなる悲劇と謎、暗躍する謎の少年ノアの目的、ルドロウキャッスルの中においても屈指のクオリティと人気を誇るお話の序章が今回のお話でした。
結ばれた愛
あらすじ
ハウエル伯爵家二女イザベルはヴェルニエ伯爵家長男ガスパールと結婚を前提とした交際をしていたが、ある日イザベルは彼と彼女の父が婚約白紙の話をしているのを聞いてしまう。それに拗ねてイザベルは部屋にこもってしまう。そこを偶然通りかかったガスパールの後輩アルマン(後のハウエル伯爵家所有の館パピヨンの執事)はイザベルの姉マーガレットから事情を聞いて、イザベルと先輩であるガスパールの仲を取り持とうとする。アルマンの説得によりイザベルはガスパールへの愛情と思いのたけを告白するが、その告白をなんとガスパール本人が聞いていたのだ。実はアルマンはガスパールが近くにいることを知っていて、これを利用して二人の仲を元通りにしようとしたのだった。ガスパールはイザベルの彼への想いを聞いて再度結婚を決意する。年の差が11もあることもあり、イザベルの幼い奔放さに振り回されていた彼は結婚はまだ時期早々と婚約破棄をしたのだが、それは杞憂だったのだ。誤解からもつれた愛はめでたく結ばれたのであった。
感想
最後はハッピーエンドで終わりました。二人は幸せになる勇気がちょっとだけ足りなかったようです。個人的には歪んだ愛も好きですが、やはりハッピーエンドが一番ですね。
ストーリー的には、この後生まれる二人の娘マルグリートがマクシミリアンの恋人だった時期があります。リーネの後の恋人で、マクシミリアンがシャルロッテを軟禁するための館「エグレッタ・サクラ」を手に入れるための一時的な恋人関係だったようです。
話がいろんなところで繋がってくるのがルドロウキャッスルの面白いところ。
ダンスとお食事
今回は演劇の最初と最後にダンスパフォーマンスがありました。どちらもメイドさんが主体のかわいらしいダンスでした。最後のダンスでは、執事と今回のヒロイン3名も加わりイベントのフィナーレを飾りました。
今回わたしがオーダーしたのは下記の3品とカクテル。
デザートのムースはイザベルをイメージしたものだそうです。ミレーユ、シャルロッテをイメージしたデザートもありました。
フードはカレーとオムライスを頼みましたが、両方ともご飯もののため満腹です。もう一品、ローストビーフがありましたがそちらにした方がバランスは良かったかもしれません。

オムライス

焼きチーズカレー

デザート ムース
総評
劇団メンバー募集中とのこと
今回はヒロイン3名を際立たせるために、各ストーリーともヒロイン以外は声のみの出演となっている。これはこれでヒロインの魅力を引き出す素晴らしい演出でした。
しかし、キャストが足りないための苦肉の策とも言えなくもない。男性キャスト、男性役が出来る女性キャストが不足しているとみえました。ここ最近はキャストの入れ替わりが多々あったようです。とはいえ、男性役・女性役それぞれのエース級のキャストは在籍しているため、魅力が落ちていることはないのですが、今後が少し心配です。
その証拠に今回のパンフに間には劇団メンバー募集のチラシが入っておりました。スタッフさんも皆社会人ですから、それぞれの都合で加入したり、退団したり大変なのでしょう。
ルドロウキャッスルは未経験者もOKだそうなので、演技・ダンスに興味がある人にはぜひ加入していただいて、ルドロウキャッスルを盛り上げてほしいです。
わたしは、極度のあがり症なので無理ですが。胃が痛くなる。
全体の感想と次回は?
今回のような過去のお話の関連が出てくると、ルドロウ歴の浅いファンには非常にうれしいですね。また、ルドロウの魅力に引き込まれることになってしまった。
次回予告が無かったので、今後どうなるかはわかりませんが、通例だと年内はあと2回できるかできないかですね。予告がないところをみると、年内は1回かもしれません。
とにかく公式の情報を待つしかありません。
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