理想の住宅会社とは

住宅会社

お金を借りてまで建てるべきなのか

企業は儲かっている

住宅をつくる会社は数多くある。ハウスメーカーからパワービルダー、地元工務店など規模や特徴も様々な会社が存在する。しかも少子高齢化の影響で需要の先細りが見込まれる中でも、新規参入業者も意外と多い。これは、まだまだ住宅業界が儲かるからであり、既存の住宅会社の技術を越える工法やコストダウン手法、新たな付加価値が次々と生み出されている、現状まだまだ未発達の業界だからだ。今後もこの流れは続くだろうし、多くの新規参入と引き換えに、これについていけない弱小業者は淘汰されていくだろう。

この未発達の業界だからこそ、お客にとって最高の住宅会社というのものはまだ存在していないと言える。技術の高い住宅会社は多くの顧客をつかみ、莫大な利益を上げている。無借金経営をうたっている住宅会社も珍しくはない。あるいは、借入金のある住宅会社も銀行との関係維持のための借入もあるだろう。

 

住宅会社は人に借金をさせようとしている

ここで、問題なのは住宅会社は無借金なのに、顧客には多額の借金を背負わせて利益を上げている点である。これは顧客を幸せにするどころか不幸にしている。

住宅の購入に銀行からローンを組むのは当たり前だと思われるかもしれないが、もはやそんな時代ではない。現在はゼロ金利政策により低金利でローンが組めるが、それでも完済までに支払う利息は莫大なものだ。それに加えて、購入した住宅には固定資産税が毎年かかるし、手入れも必要だ。ローンを完済する頃にはリフォームが必要になりまた多額の資金が必要になる。また、住宅を事情で手放そうとなった時、住宅はローン残高より高くは売れない。年々、価値が下がり20年後には1割の価値しか残らない。それに比べて住宅ローンは楽になるわけではない。むしろ、この不透明な世の中で30年も一定額を毎月支払うという約束は恐怖でしかない。住宅は持ち続けてもリスクが大きくなるだけであり、借金してまで買うものではないのだ。

確かに賃貸にはないマイホームでの幸せというものはある。しかし、毎月の賃貸とローン月額返済との比較というロジックにだまされているともいえる。

住宅を購入するなら現金一括がベストだ。

しかし、それでは住宅を建てられる人は少なくなってしまい、住宅会社は儲からないし、銀行も困る。だからこそ、一生懸命、人に借金させてまで住宅をあの手この手で購入させるのだ。家族の幸せと毎月の負担額のロジックを使って。

 

理想の住宅会社とその未来

このままだと、住宅会社への批判だけで終わってしまうので解決策を提示したい。

その方法は、住宅の購入額を分割で住宅会社へ直接毎月支払うことだ。銀行ローンを一切使わない方法である。

これはお客からみればメリットだらけだ。まず利息を一切支払う必要がない。ただの分割支払い契約だからだ。実質的に住宅を安く買うことができる。そして、住宅に瑕疵があった時など、住宅会社は逃げることができない。ローンでは銀行から一括で住宅会社へ支払われるから、住宅会社は逃げやすい。この方法なら定期的なメンテナンスも住宅会社の責任で行えるし、リフォームも容易だ。文字通り一生のお付き合いになる。世の中には法令上の10年保証が終わったら、何の対応もしない住宅会社も存在するが、その抑止になる。

逆に住宅会社からするとデメリットになる。顧客の与信管理もしなければならないからだ。きちんと毎月最後までお支払いをしてくれる顧客を探さなければならない。しかし、デメリットばかりでもない。一生のお付き合いになることは、会社にも十分メリットになる。また、最初にある程度資金が必要だが、毎月定額で入金があるので、その後は企業経営はむしろ安定するはずだ。

さらに大きなメリットにつなげるチャンスもある。一生のお付き合いから、次の顧客を紹介してもらえるチャンスも増える。また、その家族と付き合うことで、その子供が大人になった時は新しく住宅をつくることも期待できる。そのために、保育や婚活事業などのサイドビジネス展開も可能だろう。一生のお付き合いを住宅に限らない本当の一生のお付き合いにするのだ。そこから新規顧客の獲得も可能になる。

そこまでいくと、一つの経済圏が出来上がってしまいそうである。住宅、保育、婚活から様々な人間に必要なビジネスへ発展できるはずだ。ここで最近はやりの仮想通貨を使って、この経済圏をより強固なものにできるかもしれない。仮想通貨は投機目的がメインではない。独自の経済圏をつくれることが最大のメリットだ。こうなってしまえば、地域ナンバーワンを目指す住宅会社は多いだろうが、ナンバーワンどころか、自分たちの国ができてしまうのだ。

誰もが得をするこの「国」。どこかに意欲的な住宅会社は存在しないだろうか。住宅は人間に絶対必要なもの。たとえAIが発達しようとも絶対になくならない仕事だ。国をつくろうとする住宅会社の登場を待ちたい。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

うつ病手前になって退職したり、会社から損害賠償求められたり、逆に精神的苦痛に対する慰謝料を請求したり、アパートの退去で高額の原状回復費用を求められたり、円錐角膜という病気になったり、そんな人生をブログにしてます。 現在は仕事を探している。 長野市で開催されるコンセプトカフェイベント「ルドロウキャッスル」を応援しています。