履歴書の空白期間(ブランク)の説明の仕方の例その2

履歴書のブランク期間




パワハラでうつ病の手前になって辞めて、合間をおいての再就職の場合

このひとつ前のブログでは「卒業後、すぐに就職せずフリーター期間がある場合」の、出来る限りマイナス評価にならない説明の仕方を書いた。

履歴書のブランク期間

履歴書の空白期間(ブランク)の説明の仕方の例

2018年4月9日

今回は、表題の通り、「パワハラでうつ病の手前になって辞めて、しばらく療養したのち再就職活動を始めた場合」、この空白期間(ブランク)をどのように書類や面接で説明したらよいか書いてみたい。

もっとも、このケースだとどうやっても、残念ながら評価は変わらない可能性が高い。その辺りも含めて書く。

 

マイナス評価からのスタート

そうは言っても、パワハラで辞めたというのは、同情はもらえても、仕事ができる評価には絶対にならない。

企業が恐れるのは、また同じことが起きるのではないか、精神的に実は弱いのではないかということだ。

しかし、逆に言うと失敗なくして成長はあり得ないのだ。失敗を乗り越えることができる強い気持ちがあれば就職活動も成功する望みはある。

こちらから会社を選ぶ

私が経験した転職活動から考えると、このブランク期間を企業がどうとらえるかで、その企業が良いか悪いかある程度の見極めが可能だ。

すなわち、悪い企業はこのブランクに対して評価が相当にひどい。心の傷をさらにえぐるような言葉を平気で言う。それに加えて、未来の可能性についても考慮しないのが悪い企業だ。過去の失敗だけでその人を評価し採否を決める傾向があるなと感じたらやめるべきだ。

もっとも、悪い企業はそのブランク期間を見ただけで落としてくれるので、こちらは何の苦労も心配もいらない。

唯一、気をつけるべきは、精神的に弱そうな求職者を見つけて使い潰そうと考えている本当にブラックな企業だ。

良い会社は、このブランク期間に対して、きつい質問もしてくるが、これから何ができるかに焦点を当てる傾向が高い。

 

書類選考でブランク期間の説明文書をつける

書類選考の通過率を上げるためには、履歴書を送る段階でブランク期間の説明する文書もつけてしまうのが良い。

私が作ったのは下記の文章だ。

◆退職の理由と再就職活動を始めるまでの経緯

 

上司のパワハラによる精神的不調(うつ病の手前と診断)が原因で退職を決意いたしました。退職後も上司から嫌がらせ行為があり、その和解と療養のため退職後から再就職活動開始まで約10ヶ月間を要しました。

 

  • 精神的不調の原因

きっかけは仕事のミスでした。平成28年8月、振込金額のミスにより過剰に支払ってしまい、それに対する上司の激しい叱責と金額回収命令、及びそれができなかった場合の弁償命令により、精神的不調を起こしてしまいました。心療内科ではうつ病の手前と診断され、休息と投薬治療を勧められました(主な症状は不眠と集中力低下)。

 

  • 退職の理由

休息が必要ではあったものの、ミスした金額の回収業務や、部長職という職責の重要さから、休職することなく退職まで仕事続けました。回収業務は努力の甲斐なく失敗に終わりましたが、弁償については不問となりました。

しかし、精神的不調が快方に向かうことはなく、原因である上司と仕事を続けることは無理と判断し退職を決意しました(小さな会社のため配置転換などの措置も不可能でした)。引継ぎ・後任の問題があり簡単に退職というわけにはいきませんでしたが、平成29年6月に退職いたしました。

 

  • 退職後から再就職活動を始めるまで

退職後は治療に専念しておりましたが、元上司からの嫌がらせ行為により、精神的不調をぶり返してしまいました。

嫌がらせ行為は3点あり、1つは退職金の未払い、2つ目は会社へ預け入れた私の出資金から不問とされたはずの仕事のミスの分を差し引いて返してきたこと、3つ目は私が借りていたアパート(上司の所有)の敷金の未返還及び高額な原状回復費用請求でした。

これらは、関係諸機関と相談しいずれも正当性がないと判断されたため、反論の内容証明郵便を送り、話し合いにより上記3点とも撤回していただきました。会社側は上司の行動の非を認め、仕事のミスによる責任についても会社側にも非があることを認めてくださり、和解いたしました。

 

  • 現在の状況について

現在は精神的不調についても、通院や薬の服用はしておらず、問題はございません。

もともと自分で自覚症状に気がつき受診していますので、自己の危機管理ができており、これ以上悪化することがないように仕事を続けることができたのも自己管理ができていたからです。

また、退職後の問題についても、相談はしたものの弁護士などに頼らず自力で解決しましたので、対応能力もあり精神的にも決して弱いわけではありません。

 

これでA4用紙1枚ぐらいだが、説明不足な点も多い。実際に、企業からの質問では、私に責任がなかったのか、他にも良い解決方法があったのではないか、職責を果たしていないだとか、こうなる前に出来ることがなかったのか、など厳しい質問が出てくる。これは、良い企業でも必ず聞いてくる。

最終的には、言葉で説明するには限界があるので、働きぶりで証明するしかない。その熱意が通じるかどうかがカギとなる。そのためにも、まずは事実の説明を文書によってする。

説明不足でも少しくらいは、質問される余地を残しておいた方が良いだろう。

私のケースのような複雑な事態になると、一回の面接で全て話して納得してもらうことは不可能だ。

そうなると、最後は仕事への熱意がカギとなる。それを評価しようとしてくれるかどうかで、企業を見極めることができる。

 

「説明をしない」という方法もある

本末転倒になるが、こういったパワハラ被害、うつ経験は聞かれない限りは言わない方がいいという考え方もある。

先にも述べた通り、絶対にプラス評価にはならない。ただ、ブランク(空白)にしておくよりはマシかもしれない程度なのだ。

ブランクが短い期間であれば、聞かれるまで説明しないでもいいだろう。

また、あらかじめ上記のように文書で説明する場合でも、もっと簡潔に、パワハラがあって鬱手前になって療養していた、だけでもよいかもしれない。

 

サードハラスメント(終わらないパワハラ)

「セカンドハラスメント」という言葉ある。パワハラやセクハラなどのハラスメント行為を受けるた後、相談や対処をしてもらおうと上層部にかけあっても、取合ってもらえなかったり、逆にさらにハラスメント行為を受けてしまうことを言う。

今回のようなケースでは、面接時にさらに過去のパワハラ経験をほじくり返され、過去の過ちとして指摘されることになる。これもパワハラではないだろうか。

基本的に本人の辛かった気持ちは無視されるのだから、ひどい話である。セカンドレイプに似ている。

パワハラする人間はどこにでもいるという言い訳

企業の人事制度もたいしたことはない。

私も何回か企業の面接を受けてわかったのだが、企業の言い分は、精神的に弱い人はいらない、パワハラ的行為をする人間はどこにでもいるのだから、多少は耐えうる精神力が必要だというのだ。

現実論としてこれは正しいのだが、パワハラを容認する発言でもある。さらには自社にいるパワハラをする可能性のある人物を擁護する発言でもある。結局は、実力主義なのだ。

今はこういったことが、残念ながらまかり通ってしまう。

こういった結末を忌避するならば、大企業よりは、トップの考え方にもよるのだが中小企業の方が良いかもしれない。

 




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ABOUTこの記事をかいた人

うつ病手前になって退職したり、会社から損害賠償求められたり、逆に精神的苦痛に対する慰謝料を請求したり、アパートの退去で高額の原状回復費用を求められたり、円錐角膜という病気になったり、そんな人生をブログにしてます。 現在は仕事を探している。 長野市で開催されるコンセプトカフェイベント「ルドロウキャッスル」を応援しています。