つきあっていくには面倒な病気
どうも、30代になってから円錐角膜が進行してきました、北住大輔です。
約一か月ぶりに病院検査もしてきたので、そのお話と改めてこの「円錐角膜」について考えてみたいと思います。
円錐角膜とは
一応簡単に円錐角膜とは何かについてふれます。
簡単に言うと、角膜が円錐形に変形する病気で、視力の低下と乱視がひどくなります。また、眼鏡での視力矯正が難しいという厄介な病気です。
眼鏡で視力矯正できない場合は、ハードコンタクトレンズでの矯正を試みます。ハードコンタクトレンズで角膜の変形を物理的におさえてしまうわけですね。病状の進行を遅くできる効果も期待できます。
しかし特に有効な治療法はなく、最悪の場合は角膜移植が必要になります。
何が困るのか?
症状が軽いうちは困ることは少ないですが、進行するとかなり大変です。そもそも、症状が軽いうちは自覚できない場合もあるのではないでしょうか。以下に私の個人的に困った点を挙げます。
知名度や罹患率が低い
私のまわりでは、この病気を知っている人は皆無でした。30代後半になってからコンタクトデビューしたので、いろいろまわりから聞かれますが、いちいち説明するのが面倒になってしまいました。
同様に、同じ円錐角膜を患っている人に直接会ったことがありません。そもそも、見た目で分からない病気ですから当然かもしれませんが。
というわけで、次の2点で困っていることについても、理解が得られにくいのが問題になります。
しかし、結局は説明して分かってもらうしかないので、根気ですね。
幸い、今の時代はインターネットを使えば情報や同じ境遇の人を見つけることができます。私の円錐角膜に関するブログも同じ悩みを抱える人には時々読まれているようなので、やはり情報発信は大切ですね。
疲れる
コンタクトで矯正できるので、そんなに問題なさそうに思われますが、かなり眼が疲れます。これも見た目で分からない症状なので、まわりから理解されず困ります。
以前、検索上位で表示されるHPで円錐角膜は目が疲れると書かれていたのですが、今探してもその記述が見つかりません。初めて円錐角膜と診断された時も、眼が疲れませんかと医師から聞かれたことがあるのですが、学説が変わったんでしょうか。
しかし、円錐角膜は両目で病気の進行度合いが違うことが多いので、いわゆるガチャ目が多くなります。おまけにモノが二重に見えたりする乱視ですから疲れないはずがありません。矯正しても両目とも同じ視力になるとは限りません。
人間の得られる情報の90%は眼からだと聞いたことがあります。つまり、円錐角膜の人は眼から情報を得て脳へ送るのが普通の人に比べて、大変な作業になります。つまり疲れます。
仕事などで同じ作業をして、自分だけ疲れたというのは、なかなか出来ませんし、理解されません。しかし、確実に普通の人より疲れているのです。
対処法としては、睡眠を良く取る、パソコン・スマホは必要以上しない、などしかありません。
夜に見えづらい
元々の視力が弱い、乱視であるわけですから、見えづらいのは当たり前なのですが、夜になるといっそう見えづらい状況になります。
昼間だとまるで問題はないのですが、夜になると別世界です。
一番困るのが夜間の車の運転です。明るい市街地や外灯があればまだ少しましですが、車のライトだけでは心もとない程、見えづらいのです。
さらに見えづらい状況は、夜間の雨天時です。普通の方でも見えづらくはなると思いますが、私の場合は恐怖を感じるほどになります。具体的には道路上の白線などが見えづらくなります。だから、夜間、特に雨天時の運転は必要がない限り避けます。運転する場合でもかなり気を使ってスピードを落とした安全運転を心がけます。
他に夜間に見えづらい問題としては、乱視の影響もあります。モノが二重に見えるので、対向車のライト、外灯などがかなりチカチカ見えます。外灯などは線香花火のように見えます。
これらは、ハードコンタクトレンズを装用しても残る問題です。
対策としては、夜間の運転は避けるしかありません。しかし、これは眼に限らず健康には良さそうですね。
定期健診
1か月ぶりの健診に行きました。前回の健診からハードコンタクトを使用し始めて、今回は初めての健診になります。
問題点
せっかく処方してもらったコンタクトレンズですが、前回初めて装用した時から見えづらい。コンタクトレンズを処方してもらってから、初めて装用したのがその1カ月後ですから、病状が進行したと考えるのが妥当でしょう。
その辺りの話は前回のブログで。
今回の健診では
あらためてコンタクトレンズを装用したままの視力測定をしました。結果は、見えづらいとはいえ、車を運転する両目0.7はクリアできていました。
続いて医師の診察では、特に問題は見つかりませんでした。
ここで私は一番問題になるであろう夜間の運転について相談しましたが、やはり様子を見てそれでも不都合ならレンズを取り替えるという結論に至りました。
もっと、よく相談すべきだとも思いますが、どうも話をするのが苦手です。最低限の視力は確保できているから表面上は問題ありません。しかし、快適とは言い難い。もどかしいところです。
夜間の運転
慣れと眼鏡
夜間の運転は、コンタクトでも乱視がちょっとあって、見えづらいときが多く不安でした。
しかし、最近はそれにも徐々に慣れてきた感じはあります。コツというんでしょうか。
良くも悪くも、人間は慣れる生き物なんだと思わざるを得ません。
あとは、奥の手を見つけました。コンタクトレンズにさらに、以前使っていた眼鏡をかけるという方法です。
かなり疲れるんですが、乱視が抑えられて視界が相当クリアになりました。両目、コンタクト、眼鏡、それぞれの度合いにもよると思いますが、最悪この方法で夜間の運転を乗り切ろうと思います。
この方法の良し悪しは今度、病院の先生に聞いていみようと思います。
おわりに
苦労
特に状況に変わりはありませんでした。引き続きこの病気とつきあっていくしかないようです。私の症例もあくまで一例であって、みんながみんな同じ症状とは限りません。視力、乱視の程度が両目で違うので、苦労も人それぞれであると思います。
それがこの病気の難しいところのような気がします。
全く見えないわけではないので、周りからも理解されにくいでしょう。
私も右目は裸眼でも0.2あるので、遠くは見えませんが車の運転以外には大きな問題はありません。しかし左目は裸眼でも眼鏡でも0.1未満ですから左目だけではコンタクトなしには生活できません。具体的にいうと、左目では至近距離でも文字が読めません。コンタクトも一日中装用しているわけにはいきませんから、どうしても右目だけに頼らざるを得ません。裸眼で本を読むときは左目はウインク状態です。
恐らく、円錐角膜の患者の皆さんは同じような苦労と悩みを抱えておられると思われます。
人生
人生の選択肢も大きく変わる可能性があります。
車の運転は嫌いになります。パソコンやスマホも長時間はキツイです。つまりそういった職業は難しくなります。
これを契機ととらえるか不幸ととらえるか。
人生の分かれ道となる病気であると、いまさらながらに思うのです。
つらいよね
わかるわかる