売り手市場と言われるが実際は厳しい転職活動(38歳の実体験)

転職



売り手市場とか関係なく「転職」自体が厳しい世の中

企業の人手不足・担い手不足が叫ばれて久しい。求人倍率を1.5倍だとか、よく耳にする。これには当然、少子高齢化の影響もある。

しかし、これは企業・求職者、双方にとって良い状況なのか疑問を覚える。私の経験も踏まえて考えてみたい。

ハローワークの様子はどうか

私の通う松本のハローワークでは求人倍率が1.2倍程度らしい。全国平均から比べれば低いようだが、求人倍率自体は上昇基調のようだ。

ハローワークが込み合っているのはいつものことだが、求人票も毎日のように新しいものが表示され、毎日のように求職申込書を作成する新たな求職者を見かける。

職業訓練すら受けられないことも

求職者の数が多いのを実感したのは、職業訓練を受けようとした時だ。

WEBデザイン科という訓練があって応募の相談をしてみたときのことだ。ハローワークの担当の方の話では、WEBデザインの求人自体は少なく、訓練自体に人が集まらなく中止になる可能性もあるとのことだったが、ふたを開けてみれば、全く逆だった。普段はほぼ形だけと思われる選考試験に、定員15名のところ32名の応募者が集まっていた。訓練校側も想定以上の応募者が集まったことを認めた。

筆記試験は簡単なIQテストのようなもので、あまり成績に差がつかないと感じられたので、おそらく面接でほぼ合否が決められと思われる。

合否の基準がわからないが、求職者の熱意はもちろん判定材料だろう。あとは、元々できそうな人に技術を教え込むのか、職業訓練の意義から苦手そうな人に教え込むのかなど、方針の違いだろうか。

ともかく、私は落とされた。先のハローワークの担当者の話を信じて定員割れを想定していたせいもあるが、熱意がなく、WEB技術もド素人というわけではないので、その辺りを見透かされたと思っている。

転職:企業側の事情はどうなのか

企業側は人手不足を解消したいわけだが、これは大企業と中小企業でかなり結果に差が出る。

大企業の場合

地方では大企業は少ないのでその地域で名の通った会社という解釈で話を進める。

当然大企業では人が集まる。求職者自体が多いことに加え、そのブランド力に安心感があるから、多少条件が悪くても応募者殺到という事態も珍しくない。

東芝の例を見れば、大企業に必ずしも安心感があるわけではないが、それでも名前も知らない中小企業と比べれば全然違うのだろう。

かくして、売り手市場の昨今、大企業は人を集めやすい。

私も市内では名の知れた2企業に応募したが、1社はあっさり書類選考で落ち、もう1社はなんと履歴書を送ってからその結果の通知が届くまで1ヶ月もかかった

優秀な人材を得やすい大企業

私の例から考えられるのは、大企業はこの売り手市場の中、たくさん人を集められ、その中から優秀な人材だけを採用することができるという非常に大きなメリットがある。逆に求職者が少なければ、多少見劣りする人材でも採用せざるを得ない。

そのことが、上記のように書類選考だけで1ヶ月もかけられるのだろう。大企業だから応募する側も時間がかかったところであまり大きな声で言えない。これが中小企業だったら、躊躇なくクレームを入れる人も多いだろう。

逆に私の最初の例のように、早々(一週間以内)に書類選考で合否が決まる場合は、企業側の求める人材像がはっきりしているからだろう。

大企業を狙うなら

以上のことから、売り手市場の中で大企業への就職を希望するなら、強力な武器が必要になる。そんな自信はないが、就職は急ぎたいという人は中小企業を狙った方が良いだろう。

中小企業の場合

中小企業では大企業と逆のパターンになる。売り手市場のわりに人が集まらないという事態だ。

これは事実で、私は前職の中小企業で人事の仕事もしていたので人材の集めにくさはよく理解している。

女子に比較的人気のある事務職などであれば、応募者がさすがに何名か集まるが、優秀な人材に限って内定後に辞退する確率が非常に高い。しかし、企業としても人材は必要なので、結果、次点の応募者を採用せざるを得ない。

よって中小企業の方が採用される可能性が、当たり前だが高い。

転職:求職者側の問題

「転職市場」において優良な労働者は果たしてどのくらいいるのだろう。

終身雇用制度が長らく存在した日本においては、転職はどちらかというとマイナスイメージだ。

最近は、キャリアアップのための転職なども多いそうだが、これはごく一部だろう。こういう方々はそもそも転職でつまずかない。

転職でつまずくのは、会社が合わない、人間関係が合わないなどの理由で辞めた人(私も)。または学歴が低い(自信がない)、資格などを持っていないという劣等感がある人だろう(これも私)。

ハローワークの方も言っていたが、人間関係や業務多忙などで心の病になって仕事を辞める方が最近多いそうだ。自己都合退職となっていても、医師のそういう診断書があれば、自己都合ではなく病気で処理出来て雇用保険受給に関しては有利との説明があった。

転職に成功する人、長くダラダラ続いてしまう人、大きく二極化しているのではないだろうか。

売り手市場とはいえ、大多数の人は妥協せざるを得ない、つまり売り手市場だからと言って、そうでない時より理想の職に就けるわけではないのだ。

 

まとめ 売り手市場の転職市場とは

大企業は普段より良い人材を得やすい。

中小企業には売り手市場の影響はあまりない。

スキルアップを狙う人には大きなチャンス。

自分自身や能力に自信のない人には、売り手市場だからと言って有利にはならない。

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ABOUTこの記事をかいた人

うつ病手前になって退職したり、会社から損害賠償求められたり、逆に精神的苦痛に対する慰謝料を請求したり、アパートの退去で高額の原状回復費用を求められたり、円錐角膜という病気になったり、そんな人生をブログにしてます。 現在は仕事を探している。 長野市で開催されるコンセプトカフェイベント「ルドロウキャッスル」を応援しています。